コラム

日本人にとっての花見とは? スタッフコラム#1

みなさん、こんにちは。道の駅こぶちさわのホームページをアップグレードするにあたり、ここに住んでいて、ふと気が付いたようなことを記していくスタッフのコラムを始めました。ガイドブックや一般の観光情報とはちょっと違う味付けのコラムにしていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

そろそろ待ちに待った桜の季節ですね。淡い色合い、はかなく散る姿・・・どこか日本人の心に響く花です。その一方で、桜の木の下で食べて飲んでの宴。これも桜について回るイメージです(笑)。いわゆる「お花見」というものです。

小生は5年前に北杜市に家族で移住したんですが、都内企業勤務時に海外駐在生活(米国)も経験させていただきました。しかし・・・花が咲く木の下で宴が開かれるシーンを目にしたことがありません。せいぜい、家族がピクニックしているシーン。席取り、提灯、お酒が入った宴・・・記憶にないんです。

で、北杜市の増冨という限界集落で活動するNPO法人で、地域おこし協力隊をしていた時の地元のおばあちゃんの話を思い出しました。「みんなで農作業するのが楽しかった~。」と。

ん?農作業が楽しい??数字に追われて仕事をしていた身からすれば、実は地域おこし協力隊で経験した数々の農作業も、今までにない世界に飛び込み楽しさを感じてはいたものの、達成率やら効率と言ったワードが頭から離れなかったんです。

よくよく聞いてみると、「農作業の合間に、みんなで桜の木の下で持ち寄ったご飯やおかずをおしゃべりしながら食べるのが楽しかった~。」ってことが判明しました。そこで調べてみました。これってあの「お花見(宴バージョン)」とかいうものではないのか???

桜ってひらがなだと「さくら」となり、「さ」と「くら」に分けることができますよね。で、この分けた「さ」と「くら」には、次のような意味があるそうです。

「さ」・・・・・・・山や田んぼの神様のこと

「くら」・・・・・・神様が鎮座する場所のこと

春になって田植えの季節になると、山から神様が降りてくる。その時の目印が「さくら」という説です。諸説あるので断言はできませんが、日本人の心で読み解くことにします・・・。

(10秒経過・・・)はい、見事に私の心に刺さりました(笑)。

あとこんなお話しも。ある宮司さんが教えてくれた話です。「いただきます」の意味を知っていますか?と聞かれ、食べ物に感謝することですか?と教科書通りの返答をしたところ、間違いではないけれど、神様に捧げる食べ物を「いただく」から、「いただきます」なんですよと・・・。はい、これも心に刺さりました。

ここから自分なりの結論です。お花見とは・・・

春になると、山から神様が「さくら」の木を目印に降りて来て鎮座される。農作業の合間に「さくら」の木の下で神様に食べ物を捧げ、その後、神様と一緒に食べ物をいただく。自然の恵みに感謝しながら・・・。

だったのかなと。現代のお花見とは形式も心持ちも違うかも知れませんが、我々のご先祖様がそうやって「さくら」を愛でていたんだな~という事を頭の片隅にでも置いておくと、今年のお花見は少し違ったものになるかも知れませんね。。

北杜市の「さくら」情報はコチラから。  https://www.hokuto-kanko.jp/sp-cat/sakura